2026.05.22 セミナー 研究レポート

【剣山堂視察セミナーレポート】半田そうめんの可能性を広げる、スチコン×急速冷凍

東京・関西を中心に全国で開催している「スチコン×急速冷凍セミナー」。四国では初となる徳島開催は、半田そうめんの製造を手がける有限会社剣山堂の加工場を舞台に、視察を兼ねた実践型セミナーとして実施しました。ユーザーだからこそ伝えられる、現場の声が参加者に大変好評を得た本セミナーのレポートをお届けします。

視察協力企業、剣山堂の取り組みについて:伝統と技術で広がる、半田そうめんの可能性

この度視察セミナーにご協力いただいた剣山堂は、徳島県つるぎ町(旧半田町)で伝統的な手延べそうめん「半田そうめん」を製造しています。一般的なそうめんよりも太い麺は、うどんのようなコシと、もちもちとした喉越しが特徴です。同社では、アートロックフリーザーを活用することで「茹でた半田そうめんの冷凍商品化」を実現。さらにスチームコンベクションオーブン(スチコン)を組み合わせ、出汁とセットにした商品開発など、新たなビジネス展開を進めています。

デイブレイクの姿勢:機械販売ではなく美味しさを届けるための伴走

セミナー冒頭では、主催であるデイブレイクから、アートロックフリーザーの特徴や導入支援の考え方を説明しました。乾燥を防ぐ特殊なファン、凍結ムラを抑える構造、故障予防のアラート機能といったハード面に加え、レシピ設計・保管・解凍・輸送まで一貫して伴走する体制を紹介。「作り手が美味しく作った食品を、美味しいまま届ける」というミッションが、関西・四国エリア担当の髙橋から共有されました。

冷凍導入の背景:決め手は「コシ」と「香り」の再現性

続いて、剣山堂の佐藤様より、急速冷凍導入の背景についてお話しいただきました。
(剣山堂 佐藤様)1980年の創業から、徳島ラーメンや半田そうめんなど地元の麺を中心に展開してきました。3代目の代表森は、これまでの伝統を守りながらも、時代の変化にあわせて新しい商品や売り方に挑戦しています。その一環として、乾麺だけではなく「茹でた半田そうめんをそのまま届けること」を模索。これまで外注していた冷凍商品を自社で作れる体制を築くために、アートロックフリーザーを導入しました。導入前に試作した時には、乾麺を茹でたてのものと変わらない食感で、「これはすごい」と驚きました。普通の冷凍庫だと、どうしても食感とか風味が損なわれますが、アートロックだとそこがちゃんと残る。それが導入の決め手となりました。

茹でた半田そうめんの冷凍実演:わずか20分の作業で実現する高品質な冷凍麺

セミナーでは、冷凍半田そうめんの実際の製造工程を実演。

(剣山堂 佐藤様)冷凍そうめんを作る時は、ラショナルの「iiVario」でお湯を沸かして、99度くらいになったら麺を入れます。時間を設定すると自動で上げてくれるので、すごく楽です。茹でた後は水で締めて、1食180gに計ってカップに入れて、アートロックに入れて1時間冷凍します。凍結時間を除いたら、作業自体は20分くらいです。

出汁作りの実演:未利用魚を活かす出汁づくり

出汁づくりでは、未利用魚「赤ジャコ(ネンブツダイ)」の活用について紹介。

(剣山堂 佐藤様)もともとこの魚は、他の魚の餌を食べてしまう邪魔な魚として捨てられていました。それをなんとか活用できないかと考えて、iVarioで低温ローストすることで、出汁に使える形を考案しました。今回は昆布出汁での実演となりますが、赤ジャコの出汁の場合は、iVarioを使用していりこに仕上げています。

冷凍機・スチコンへの評価:少人数でも回る現場へ。機器が変えるオペレーション

実際に活用いただいている立場から、急速冷凍機とスチコンのいいところ、改善してほしところを尋ねると、現場ならではの率直な声も共有されました。

(剣山堂 佐藤様)特に「軽さ」はありがたいですね。鍋だと重くて大変ですが、iVarioは自動で上げ下げしてくれて、冷凍機の天板も軽いので、うちは女性スタッフだけでも問題なく回せています。冷凍の作業は2〜3人でやっていますが、1時間の凍結時間も、他の作業をしていたらあっという間です。改善して欲しいことは、強いて言えば、蓋を閉めるときに力が必要なこと、冷凍庫から取り出すときにすごく冷たいこと。そのあたりが改善されたら一層使いやすくなると思います。

冷凍半田そうめんを使ったアレンジメニュー実演:少人数でも回る現場へ。最新の機器が変えるオペレーション

試食パートでは、茹でたての半田そうめんと出汁に加え、冷凍半田そうめんを使用したアレンジレシピも披露されました。実演調理を担当したのは、ラショナル・ジャパンの石丸様。「iVario」を活用し、冷凍半田そうめんを使ったパスタメニューを、その場でスピーディーに調理しました。

実演では、冷凍された半田そうめんを水に入れるだけで簡単に解凍できることを紹介。さらに、お湯を使えば約30秒ほどで食べごろの状態に戻るため、店舗オペレーションや提供スピードに合わせて、水解凍・湯戻しを使い分けられることも説明されました。さらに、iVarioの特徴である自動給排水機能や、ハンドシャワーによる清掃のしやすさについても紹介。温度管理の精度が高く、短時間でも安定した調理ができることから、飲食店だけでなく、パン屋でのジャム・カスタード製造や、給食センター・弁当工場など大量調理の現場でも活用されている事例が共有されました。

また、ラショナルのスチコン「iCombi」を使ったメニュー提案として、「半田そうめんスナック」も実演。そうめんを焼き上げることで、カリッとした軽い食感に仕上げたアレンジメニューに、会場からは驚きの声が上がりました。

参加者の声:現場のリアルが、冷凍ビジネスへの挑戦を後押し

参加者アンケートでは、全員が「非常に参考になった」と回答。「人手不足と複雑なオペレーションに課題を感じていた中で、両方の設備の活用を同時に見られて、設備投資の具体的なイメージが湧いた」といった声が寄せられました。

現場で実際に使っているからこそ語れるリアルな言葉が、参加者にとって大きなヒントや、冷凍ビジネスへの挑戦の後押しとなるセミナーでした。ご協力いただいた剣山堂様に、心より感謝申し上げます。今後も本セミナーは開催予定です。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

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