2025.07.04 導入事例 小売業 野菜・果物 新商品開発 販路拡大 食品ロス 関東

澤光青果が「これは売れる」と確信した理由──高品質・高付加価値で仕掛ける冷凍フルーツ戦略

青果店として国産・高品質にこだわった商品展開を行う澤光青果。その中で、近年需要が高まる冷凍フルーツの取り扱いを本格的にスタートしました。その背景にはどのような検討と決断があったのか。導入の決め手や今後の構想について、仕入部長の宮下友幸様と小岩店店長の中尾俊介様に伺いました。

冷凍野菜で見えた「冷凍青果」への手応え

当社では4年前から、年間を通じた安定供給を目的に、国産の冷凍野菜を販売してきました。690〜800円と生鮮品に比べて高価格帯の商品でしたが、玉ねぎのみじん切りやカット済みのジャガイモなど、調理性に優れた商品は非常に好評で、想定以上の売れ行きを記録しました。これにより「冷凍青果へのニーズは確かにある」と実感し、次に狙ったのが冷凍フルーツです。しかし、これまで20社以上と商談を重ねても、「これだ」と思える商品には出会えませんでした。

導入ハードルを越える納得の品質

冷凍品を扱うには、ストッカーの設置や保管スペースの確保といった課題があります。生鮮を主とする青果店にとって、これらは小さくないハードルです。そうした負担をかけてでも「取り扱いたい」と思える商品でなければ導入は難しいのが実情でした。アートロックフルーツとの出会いが転機となったのは、次のような理由からです。

  • 国産フルーツに特化しており、国産にこだわる澤光青果のコンセプトに合致
  • 透明パッケージで中身が見え、フルーツの色鮮やかさが映える美しさ
  • 味のクオリティも高く、試食時に全スタッフが納得
  • 個店配送やアソート対応など、柔軟な体制

これらの条件が揃い、「これは自信を持って売れる」と確信。今後オープン予定の新店舗でも冷凍青果の導入を予定しています。

高価格帯でも選ばれる理由と消費者の反応

冷凍フルーツは導入からまだ2週間ほどですが、売場を覗くお客様もおり、関心の高さを感じます。すぐに大量に売れる商品ではありませんが、しっかり価値が伝わる売場を整え、高品質・高価格帯の商品として提案していく方針です。

現時点で人気があるのは、いつの季節でも食べたい人がいる人気の品目。たとえばイチゴは通年で需要が高く、また、最も高価格帯であるシャインマスカットも売上の上位です。安心・安全な国産という点も、購入の後押しになっています。

加工原料としての可能性。規格外品の活用を視野に

今後の展望として、生鮮フルーツの中でも販売が難しい「規格外品」の活用にも取り組んでいきたいと考えています。たとえば、炭疽病により表面に黒い斑点が出てしまったマンゴーなどは、皮を剥けば問題なく美味しく食べられます。こうした果物を産地から原料として仕入れ、加工パートナーと連携して冷凍フルーツに仕立て、販売につなげる。この流れができれば、産地の応援にもなり、生産者との関係性もより深まります。

青果の世界は、生産者あってのビジネスです。品質の高いものを継続的に出荷していただくためには、生産者が利益を得られる構造が不可欠。規格外品の活用も含め、課題解決に向けた仕組みづくりを進めていきたいと考えています。

今後の展開と期待。冷凍フルーツで広がる、メニュー提案と観光地需要

冷凍フルーツは、ドリンクやスイーツなどへの展開も視野に入れています。たとえば、フルーツ×炭酸水などのドリンクは、手軽に楽しめ、観光地での食べ歩き需要にもマッチします。実際、当社のスカイツリー・ソラマチ店では、野菜とフルーツの売上比率が2:8と、他店舗と比較して圧倒的にフルーツが好調。高価格帯商品でも手に取られており、インバウンド需要にも応えられる可能性を感じています。

今後は札幌店でのポップアップ販売(7/23開始予定)も控えており、冷凍フルーツの訴求を強化していきます。また、取り扱い希望としては、夏の高級フルーツ「宮崎マンゴー」や、香り豊かな梨など、冷凍でも風味を活かせる果物に期待しています。

まずは現在導入している冷凍フルーツをしっかりと定着させ、次のステップとして原料供給、さらに冷凍野菜やオリジナル商品の展開まで、冷凍青果の新たな価値創造に取り組んでいきたいです。お客様にも生産者にも喜んでいただける仕組みを、これからもしっかりと形にしていきます。

プロフィール

  • 企業名:株式会社 澤光青果
  • 代表取締役社長:矢澤 修
  • 住所:東京都大田区
  • 事業内容:青果物及び関連商品の販売
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