2026.10.07 導入事例 飲食業 肉 品質向上 新商品開発 計画生産 販路拡大 中四国

広島牛の魅力を全国へ届け、地域の未来をつくる「青ひげラボ」。アートロックが支えるブランド牛の加工・商品開発拠点

広島牛をはじめとする広島の食の魅力を届けるため、ステーキ店や焼肉店、弁当店、精肉店などを展開する青ひげ株式会社。その製造拠点となっているのが、広島市内にある「青ひげラボ」です。弁当製造や精肉加工、全国発送商品の製造などを担うセントラルキッチンにアートロックフリーザーを導入し、店舗の仕込みから冷凍商品の製造、新たな商品開発まで幅広く活用しています。今回は、代表取締役の谷 太輔様に、導入背景や活用方法、広島の食を全国へ届ける今後の展望についてお話を伺いました。

事業拡大を支えるセントラルキッチンにアートロックを導入

ーーーー現在の事業や「青ひげラボ」について教えてください。

当社は、広島平和記念公園前に広島牛専門レストラン 「ステーキ青ひげ」を開業したのがはじまりです。コロナ禍でお客様が食べに来られなくなった時期に、精肉店とお弁当販売、イートインのお店を開店。当時は小型の液体凍結機でカットしたステーキ肉やスライス肉を真空包装して冷凍し、オンライン販売していました。その後、広島駅のお弁当店や焼肉店など店舗が増加したことに伴い、生産量を増やすためにセントラルキッチンを移設。新しい拠点「青ひげラボ」に、アートロックフリーザーを導入しました。「青ひげラボ」は、1階と2階は焼肉店で3階が弁当の製造や精肉の販売、仕込んだお肉の発送などを行うセントラルキッチンの役割を担っています。

青ひげラボの1階「広島牛焼肉青ひげ」

決め手は「品質」。肉の旨みを閉じ込めたまま届けられる

ーーーーアートロックフリーザーの導入の決め手はなんでしたか。

一番の決め手は品質です。導入前は液体凍結でしたが、真空してから冷凍するので、ステーキ肉が押しつぶされて旨みや肉汁が出てしまっていました。アートロックなら、裸の状態で入れても乾燥させず、肉汁が閉じ込められた状態でお客様のもとに届けられます。凍結スピードや処理量も、小型の液体凍結機より向上しました。また、将来的にお弁当なども冷凍で流通させたいと考えていたので、いろいろな商品に使える汎用性も魅力でした。他の空冷式の急速冷凍機も検討しましたが、処理量や品質、今後の拡張性を考えて、アートロックを選定。導入先のうなぎ屋さんにも行かせていただいて、「香りまで閉じ込める」という話も聞き、それらの声も含めて製品を信用しています。

店舗の仕込みを集約し、設備や人員を抑え、必要な分だけ使える体制に

ーーーー現在はどのように活用されていますか。

オンラインで販売する冷凍商品の製造と、店舗用のお肉の仕込みに活用しています。スライスして冷凍するものと、2cm程にカットしたステーキ肉、柵の状態で店舗に送り、そこでカットするものがあります。凍結時間はスライスが約15分、ステーキカットしたものは約30〜40分です。スライス機はラボにしかないので、スライスしたお肉はここから全店舗に発送。そうすることで、お店側には設備や人員が最小限ですみます。特に焼肉店はメニューが多く、部位によって出る、出ないがあります。冷凍でストックすることで、ロスなく必要なときに使える体制になりました。

冷凍ストックした店舗配送・冷凍販売用の広島牛

例えば広島で有名な「こうね」は、薄切りにして重ねた状態で冷凍し、各店舗に送ります。使うときは前日〜半日前くらいに冷蔵庫に移しておく。焼いて使うこともありますし、バーナーで炙ってレアな状態で食べてもらうこともありますが、いずれにしても品質は全然落ちません。もともとは精肉店からスライスした「こうね」を仕入れていましたが、自社に切り替えたことでコストも削減にもつながりました。

ーーーー冷凍商品の販売先について教えてください。

現在は、ふるさと納税やオンラインストアを中心に、青ひげの商品として直接お客様に届けています。卸売の免許も取得しているので、百貨店さんなどに卸すこともできますが、現状はそこまで数量を出せるわけではありませんので、卸売は基本的にはやっていません。ただ、青ひげのステーキや広島牛に価値を感じていただいて、青ひげブランドとして販売していただけるところであれば、今後は卸も含めて展開していきたいと考えています。

その一つとして「青ひげの広島牛100%ハンバーグステーキ」は、生協さんのラインナップに採用されることが決まりました。ご家庭で焼くだけで楽しめる冷凍の生ハンバーグで、アートロックで凍結した商品をお届けする予定です。本件のような販売先が少しずつ増えていくことで、広島牛の魅力を多くの方に知っていただけたらと思います。

生協で販売が決定した「青ひげの広島牛100%ハンバーグステーキ」

冷凍を活用することで、店舗拡大と新商品開発を後押し

ーーーー導入後、どのような変化がありましたか。

製造量が格段に増えたので、仕込みが早くなりました。このセントラルキッチンができた後に、広島駅の弁当店と、広島の繁華街にも新店舗がオープン。仕込み体制があることを前提に、店舗を増やしていけています。売上の変化は、ギフトが2倍、お弁当が2〜3倍のイメージです。弁当事業は、店舗から前日に注文が来るので、それに合わせて解凍して当日調理。冷凍で仕込んでおくことで、1日80~100食の製造を、お店のオープン前の時間を活用して少人数で対応できています。

広島牛を使用したお弁当を販売する「広島牛青ひげミナモア広島駅」

また、最近始めたハンバーガーも、冷凍機があるからこそできた新しい取り組みです。ハンバーグを成形して焼き、焼きたての状態からアートロックで凍らせて、1個ずつ小分けして保管。注文が入ったらレンジで解凍し、仕上げに鉄板で焼いてパンに挟みます。以前は、焼いた状態で冷凍することが液体凍結ではできませんでした。生の状態でストックすると、注文が入ってから焼くと時間がかかるので、一度止めていたんです。アートロックを導入したことでオペレーションが確立し、販売を再開することができました。ハンバーガーはワンコインでリーズナブルなので、学生や若い方にも人気があります。高級なステーキだけでなく、広島牛をもっと多くの人に食べてほしいという思いがありますから、ハンバーガーを再開できたことは、会社としても嬉しい展開です。

ハンバーガー用の焼成後の冷凍ハンバーグ
500円で販売される広島牛のハンバーガー

広島牛をもっと身近に。全国への商品展開から、地域の雇用にもつなげる

ーーーー今後、どのような展開を考えていますか。

お弁当やステーキ重などの米飯類や牛肉を入れただし巻き卵、広島牛の冷凍ミンチなどの冷凍商品を考えています。牛肉100%でブランド牛のミンチはほとんど流通していません。脂と赤身を配合して少し粗めに挽いて、アートロックでバラ凍結できたら、ご家庭での日常使いや、素材にこだわる飲食店で使っていただけるかもしれません。

そして、このラボ自体も、発展させていきたいと考えています。高齢者や障がいのある方にも、お弁当の製造や肉のカット、ハンバーグやカレーの調理などに携わっていただけるような場所にしたいです。販売先が増えてくると、今の規模だけでは足りなくなるかもしれません。そのときにはフロアを広げたり、建物自体をセントラルキッチンにしたりすることも考えています。そこに新しい雇用が生まれたら、地域としてもいいことですよね。お店や商品を通じて広島の食の魅力を届けながら、新しい雇用も生み出していく。これは、もともと青ひげが掲げているビジョンの一つでもあります。そうした思いを形にしながら、ここを地域にとっても価値を生み出せる場所へと発展させていきたいです。

プロフィール

  • 会社名: 青ひげ株式会社
  • 代表者: 代表取締役 谷 太輔
  • 所在地: 広島県広島市
  • 事業概要: ステーキ店・焼肉店・弁当店・精肉店の運営、精肉加工、弁当製造、冷凍商品の製造・販売など
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