2026.10.08 導入事例 仕出し・弁当 弁当・惣菜 計画生産 中四国

福利厚生のお弁当から専門会社へ。月間4,000食を支えるアートロックの冷却・冷凍活用

社員への福利厚生として始まった弁当の提供をきっかけに、規模拡大に伴い専用キッチンを新設し、事業を担う会社として立ち上げられた株式会社ひのっ子キッチン。現在では、弁当やスイーツの製造に加え、グループ会社向けイベントの手土産などにも冷凍を活用しています。アートロックフリーザーを導入した背景や、製造現場での活用方法、品質面での実感について、代表の後藤文康さんに伺いました。

福利厚生の弁当宅配から専門会社へ。月間4,000食を製造する事業に成長

ーーーーアートロックフリーザー導入の背景を教えてください。

外食ができなかったコロナの時期に、グループ会社の社員約500人を対象に、お弁当を届ける福利厚生サービスを始めました。社員がお弁当を受け取れるサービスで、コロナが落ち着いた後もサービスが定着。グループ会社からも好評だったため、専用のキッチンを建てて規模を拡大することになりました。その際に必要な設備として導入したのがアートロックフリーザーです。

もともとは総務部門の業務の一つでしたが、規模の拡大に伴い、この事業を専門に担う会社として独立。専用キッチンを建ててからは、月間800食ほどだった製造量が、多いときには月間4,000食まで増え、従来の約5倍に拡大しました。その後、キッチンに隣接する施設もスイーツ製造の場所として活用できるようになり、製造品目も増加。現在は施設や設備を活かしてでできることを、さらに展開しています。

工場新設の際に導入されたアートロックフリーザー

旬の食材の長期保管から冷却まで、幅広く活用

ーーーーアートロックはどのように活用していますか。

宅配弁当はチルドで配達しているため、アートロックの主な活用方法は、食材のストック、調理した料理の冷却、スイーツの製造・配送です。いい食材が手に入ったときや、旬の時期にたくさん仕入れられたときにまとめて冷凍しておくことで、必要なときに使うことができ、シケや台風などで魚が獲れない時期でも、予備の食材がある使える安心感があります。石垣島で運営しているカフェでは、ここで作ったカレーを急速冷凍して輸送。現地で最終調理して提供します。

また、近隣の会場でグループ会社向けのイベントが開催される際には、手土産にも冷凍を活用。旬の時期に仕入れたマグロや、牛タンシチューと炊き立てのご飯のセット、うな重などをアートロックで冷凍してお渡ししています。その時期にしか手に入りにくい食材や、できたてのおいしさを冷凍で保っておくことで、提供できるメニューの幅が広がっていると感じます。

大量調理が難しいカレーは、冷凍ストック
イベントのお土産で提供したうな重

「冷凍したほうがおいしい」食材も。ご飯や魚介類で品質を実感

ーーーー冷凍後の品質はいかがですか。

特に違いを感じるのは、ご飯や魚介類。マグロは、解凍したときのドリップも圧倒的に少ないです。イカは、食感の面では歯応えや透明感が失われる部分もありますが、味は冷凍したほうが抜群においしいと感じます。

とれたてのイカをアートロックで凍結し、ストック

ご飯やきのこ類は、特にアートロックとの相性が良いです。ご飯は、熱々の炊き立ての状態で凍結して真空しておけば、本当に炊き立てのようによみがえります。以前、一般家庭の冷凍庫で5カ月保管したものを食べたことがありますが、それでも驚くほどおいしかった。

きのこ類も相性が良く、松茸は緩慢冷凍に比べて香りがすごくよく残ります。椎茸は秋と春に収穫したものを一年分冷凍していますが、冷凍したほうが味が良いです。また、椎茸を-30℃と-60℃で保管して比較したところ、明らかな違いがあり、-60℃で保管したものは、2年経っても採れたてのような色と味が残っていました。

本社が栽培している椎茸。大量の収穫時に冷凍を活用

凍結と冷却の両方を1台で。衛生面と作業効率を大幅に改善

ーーーーお弁当の製造工程では、どのような効果がありましたか。

特に効果を感じているのは、衛生面の改善と作業時間の短縮です。食品の菌が発生・増殖しやすい温度帯を、アートロックなら、揚げ物などの温かい料理も10~15分程度で一気に冷却できます。強い風を当てて冷やす方法だと、部分的に凍ってしまうことがありますが、アートロックはまんべんなく熱を奪うため、冷却が速くムラがありません。以前は自然に冷ましていたので待つ時間が必要でしたが、導入後はすぐに次の盛り込み作業に移れるようになりました。

チラー専用の機械を導入することも考えましたが、アートロックなら凍結と冷却の両方を1台で担えます。どれだけ調理側の機械を導入しても、冷却する設備がなければそこで作業が止まってしまいます。現在は1週間で約900食、1日あたり200食弱を製造していますが、アートロックがあるからこそ、この規模まで製造量を増やすことができたと思います。安全面だけでなく、製造現場の作業効率も劇的に改善されました。

食を通じて、皆さんに一息つける時間を届けたい

ーーーー今後の展望を教えてください。

現在は広島県内のグループ会社を中心とした取り組みですが、今後は県外の傘下企業にも、冷凍を活用して商品を届けたいと考えています。一気に広げるのは難しいですが、まずは年に数回程度のスポット対応からでもいいと思っています。

例えば、おいしい新米を炊いて、そのまま冷凍して届ける。それだけでも価値があり、「冷凍ご飯なのに、こんなにおいしいのか」と驚いてもらえると思います。これからもアートロックを活用し、冷凍だからこそ届けられるおいしさをより多くのグループ会社の従業員に届け、日々の仕事の中でほっと一息つけるような時間を提供していきたいです。

プロフィール

  • 会社名:株式会社ひのっ子キッチン
  • 代表者:後藤 文康
  • 所在地:広島県
  • 事業概要:弁当・スイーツの製造、グループ会社向けの食事・商品提供
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